アメリカ鉄道巡りM

ヘイガーズタウン操車場博物館
Hagerstown Roundhouse Museum

 

 

 

 


場所:メリーランド州ヘイガーズタウン

300 S. Burhans Boulevard (US11), Hagerstown, MD 21741

 

アクセス:ワシントンからは車で約1時間20分。I‐270をフレデリックからI‐70に入り、Exit32でハイウェイを下り、国道40号線を西に向かい、国道11号との交差点を左折、11号線を1マイルほど走って鉄道ガードをくぐってすぐ左側。

 

ヘイガーズタウンは、メリーランド州西部の入り口の町である。メリーランド州というのは東西に非常に長く、ヘイガーズタウンは経度的にはなんとウェスト・バージニア州よりも西側にある。ボルチモアを拠点にここまで延びてきているボルチモア&オハイオ鉄道は、ヘイガーズタウンを起点にメリーランド西部とウェスト・バージニア北部に展開する「ウエスタン・メリーランド鉄道」に名前を変える。そして、その中継点となったヘイガーズタウンは、巨大な操車場(ラウンドハウス)を備えた鉄道ターミナルとして栄えたそうだ。

 

その操車場も今ではターンテーブルだけが無残に残っているだけで大部分が解体されてしまった。辛うじて残された建物は、今では鉄道博物館として、鉄道全盛だった古きよき時代の記憶を今に伝えている。博物館は、操車場全盛期に使用された器具や、活躍していた機関車、貨車、客車、設備、そして鉄道員の写真が多く展示されている。この手の鉄道博物館にはありがちな鉄道模型の展示は、ブランズウィックの鉄道博物館ほどではないにせよ、1階の1部屋、2階全てを利用して、様々なゲージの鉄道を走らせている。しかも嬉しいのは、2階にはたくさん椅子が置かれているので、鉄道模型に熱中する子供達を放ったらかしにして、親は椅子に座って休憩していることもできる。おそらく2階の展示室は、ちょっとした集会、勉強会などに使うことができそうだ。鉄道模型だけではなく、テレビモニターが2台設置されていて、鉄道ビデオの上映もされている。そして、鉄道関連書籍の図書館もあった。建物の外観からはあまり期待もできそうな感じじゃなかったけれども、実際には子供の遊び場としてはとても充実していると思った。

 

しかも、受付のおじさんがとても親切で、入場料を払うと、1階奥には何があって、2階には何があるかと簡単に説明してくれる。1階にはこの受付と隣接してギフトショップもある。最近は鉄道博物館のギフトショップはあまり期待して入らないようにしているのだが、ここではギフトではなく、周辺の鉄道関連施設のパンフレットをかなり揃えていて、とてもフェアなイメージを持った。「周辺」とは言ったが、驚いたのはノース・カロライナ州やオハイオ州の鉄道博物館のパンフレットまでが置いてあったことだ。

 

ボクたちワシントン駐在の日本人がヘイガーズタウンを訪れるというと、たいていは「プライム・アウトレット」という巨大なアウトレット・ショッピング・モールだ。実は、この操車場博物館は、このアウトレット・モールからも非常に近い。車で5分程度なのだ。博物館の開館時間は金・土・日曜日の午後1時〜5時である。週末の午前中のショッピングに付き合わされ、ぶつぶつ言っている子供達を黙らせるには丁度良い時間帯での開館である。この博物館の通りを挟んだ向かい側には、鉄道ターミナルにちなんだレストランもある。ここも博物館の開館時間よりも少し早めに営業開始する。ショッピングして、レストランで腹ごしらえして、そして鉄道博物館にGo!

 

 

 操車場はこんなイメージだった。

 

 昔を物語るのは転車台だけ・・・

 

因みに、ヘイガーズタウンには、鉄道模型の老舗ライオネル社の模型、パーツその他を扱っている。ここには実際に組み立てられた鉄道模型の展示も多くされているらしい。行ったことがないのでこれ以上は書けないが、操車場博物館から近いので、興味ある方は訪ねてみては如何?

The Train Room

360 S. Burhans Boulevard, Hagerstown, MD

 

(2003年5月2日)